変わっていく自分を育てていく──「発達」と「開発」をつなぐDPICのまなざし
- diffanddiv
- 3月29日
- 読了時間: 2分
更新日:4月30日

異文化意識は、ある日突然身につくものではありません。ですが、ふと振り返ったときに、「いつの間にか、以前とは違う考え方ができるようになっていた」と気づくことがあります。
こうした変化は、自分のなかに芽生えた小さな違和感や、他者との出会い、想定外の経験などをきっかけに、静かに、しかし確かに始まっているのかもしれません。
このような自然に育つDevelopmentのプロセスを、DPICは「発達」として捉えています。発達とは、環境や関係性のなかで、気づかぬうちに人が育っていく過程を意味します。後からふと気づくような、無意識のうちに積み重ねられていく変化です。
一方で、DPICはもうひとつのDevelopment、すなわち「開発」という視点も重視しています。開発とは、変化にまなざしを向け、気づきに意識を向けて、育てていこうとする姿勢を指します。
意識は放っておいても自然に伸びることもありますが、自らの言葉で意味づけようとするとき、成長はより深く、確かなものになります。
DPICという名前に込めた「意識開発」という言葉には、そうした能動的な取り組みへの応援の気持ちが込められています。自分のなかに現れたこれまでと違う感覚や揺らぎに目を向け、それに自分なりの言葉を与え、意識的に意味づけていく――その営みをDPICは支えます。
DPICは、「発達」と「開発」、その両面を支えるツールであり、理論モデルです。
異文化感受性や多様性への向き合い方を、5つのフェーズでプロファイリングし、
その結果に応じて16タイプのアドバイスを提供します。
これにより、自分の現在地を知るだけでなく、「どんな視点が不足しているのか」「次のフェーズへ進むにはどんなまなざしが必要か」といった、成長に向けた具体的なヒントを得ることができます。
DPICの特徴は、単なる「診断」で終わらないことにあります。
数値やラベルを与えることが目的ではありません。
それ以上に、自分でも気づいていなかった内なる問いを浮かび上がらせ、それを深めていく出発点となることを目指しています。
異文化意識とは、固定されたスキルや知識ではなく、
揺れ動く他者との関係のなかで常に生成され続けるもの。
だからこそ、DPICは「正解を示す」ものではなく、「まなざしを深める」ための道具として設計されています。
Comments